弥生時代                           2000.1.23更新

古墳時代が始まる紀元三世紀(西暦300年)ころまで続いた、水稲農耕と金属器の使用に特徴づけられる時代を言う
前期 BC200〜BC100
中期 BC100〜AD100
後期 AD100〜AD300
の三時期に区分される。縄文時代に近い初期の稲作遺構を伴う時期を特別に早期とする場合もある。
縄文時代と弥生時代の区分は絶対年代として確定されているわけではない。
弥生時代の土器は、時系列に約600年分が整理されている(土器編年)。


課題1
北海道や沖縄に縄文時代、弥生時代が本州と同じように適用できるか?

弥生時代が150年繰り上がる年輪年代法による編年の修正)

証拠1

下之郷遺跡」 滋賀県守山市 弥生中期の環濠集落遺跡
戦闘用の盾?が出土した。スギ材で長さ105p×最大幅36p×厚さ1.2p
年輪年代測定法で紀元前190から180年と測定された
同時に出土した土器は弥生中期後半の様式であった
定説では弥生中期後半は、紀元一世紀ごろと推定されている
事実(測定結果)を当てはめると同時期はやく150年以上遡ることになる。

証拠2

池上曽根遺跡」 大阪府和泉市・泉大津市 弥生環濠集落遺跡
大型神殿跡の柱が紀元前52年に伐採されたと判明した
伐採木といっしょに出土して土器片が弥生中期後半のものだったので、常識では大型神殿の年代は西暦50年ごろとされていた
弥生時代の実年代は従来の説よりも約100年古く、古墳時代の始まりも繰り上がる
弥生後期の女王と見られていた卑弥呼が、実は古墳時代初期の女王と言う可能性がある

弥生時代で注目すべき遺跡、遺物

環濠集落遺跡

「板付(いたづけ)遺跡」福岡県
「吉野ヶ里(よしのがり)遺跡」佐賀県神埼郡神崎町・三田川町
「扇谷(おおぎだに)遺跡」京都府中郡峰山町

銅鐸

銅剣

銅矛

稲作遺跡 稲作の伝播と始まりの問題は大きなテーマである

鏡(銅鏡)

日本の弥生時代に中国や朝鮮はどんな時代であったか、アジアの視点で考えることが重要である。中国や朝鮮との関係で考えることが重要である。

この時代当たりから「古代史」、神話(文献)と考古学の成果の関わりが重要になってくる
神話を史実の反映と見る立場からたいへん興味の湧く時代であり、考古学の成果をどう解釈するか、興味の尽きないところである。


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